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◆Wallington Hall

2017年6月の旅行記より。

朝食後、我々はNational Trustの[Wallington Hall]へと向かいました。
こちらはNorthumberland州にありまして、イングランド北部です。
日本で言ったら、東北地方みたいな感じ?

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駐車場からまずはショップやチケット売り場のある一角へ。
あまりに木が鬱蒼としていて、緑陰は真っ暗。

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Palladian様式で追加建造された、時計塔。
この先に厩舎などがあります。

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正面にあるのが屋敷の裏側になります。

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この四角いコートヤードをぐるっと左に回り込むと、屋敷の入り口に
辿り着くのですが・・・。
この辺り、元使用人などのコテージがあって、その庭にはバードフィーダー。
ここにシジュウカラや雀、コマドリなどが大集合!
かわいい~!
バード・ウォッチャーの友人Mは激写しまくりです。笑
動きが早すぎて、私にはこれが精いっぱい。。。ピントが合わない。(涙)

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はい、ここが入口です。

ところで、このお屋敷について。
ここの地所には元々、[Old Fenwick House]という館が建っていました。
それを1688年にSir William Blackett(初代准男爵)が購入しました。
その同名の息子の代になって、古い屋敷を壊して新しく建造することに。
それが[Wallington Hall]になります。
この2代目准男爵には男子が一人しかおらず、残り5人は娘。
3代目の息子はJersey伯爵息女Barbara Villiersと結婚するも、世継ぎはなく。
3年後に彼が若くして亡くなった後には、私生児であり、唯一の子供である娘
Elizabethが残されます。

3代目の財産および爵位は妹の子である甥Sir Walter Calverleyへ行きますが、
これには特別な「条件」が付与されていました。

     「・・・私の死後、12か月以内に娘Elizabethと結婚し、
      紋章院に願い出て、苗字をCarverley-Blackettとすること」


大陸貴族と違い、イギリスでは冷遇される庶子の扱いとしてはこれは異例。
とにかく、このカップルからは女児一人だけが生き延びますが、その彼女も
17歳で早世してしまいます。
Sir Walterの時代に屋敷はイタリアの影響を受け、"Palladian"スタイルに
改築。

一方、Sir Walterには妹があり、彼女は第3代Nettlecombe准男爵である
Sir George Trevelyanと結婚します。
その孫、第5代准男爵Sir John TrevelyanはMaria Wilsonというお金持ちの
女相続人と結婚し、第6代准男爵Sir Walter Calverley Trevelyanを設けます。
この人物はOxford大学で高い教育を受け、地質学協会などでも代表を務め
自然や科学、アンティーク、農業にも造詣が深く、また政治的にもリベラルで
とてもすばらしい地主だったそうです。
2度結婚しましたが、子孫は得ず。

その後は甥であるSir Charles Edward Trevelyanへと屋敷は受け継がれます。

・・・だんだん、こんがらがって来ましたね?!(^^;
欧米人はね~、名前が厄介ですよね~。(似たり寄ったり同名だったり・・・)

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エントランスホールを抜けると、まずは[Dining Room]です。
ここにはたくさんの東洋および西洋の陶磁器が飾られていますが、
その多くは前述の第5代准男爵夫人Mariaの輿入れと共にもたらされました。

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日本の古陶や明や清時代の中国陶器のコレクション。

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左上の大皿の中央は「菊」ですよね?
有田、柿右衛門、古伊万里。
中国と日本のもの、似ているけれどやっぱり違いますね。
両国に共通の絵(植物とか龍とか)でも、雰囲気がちょっと違う。

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わかるかな?
龍の周りにはコウモリが。

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たぶん、中国のものです。
日本のそれとは色使いも雰囲気が違う気がする。

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コンソールの上の肖像画は、第5代准男爵の実妹Susanna(''Suky)。

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どことなく、やんちゃな顔立ち。
有名肖像画家のThomas Gainsborough作とされています・・・が。

Gainsboroughが描いた時にはつば広の帽子を被って描かれました。
その後、「帽子を被った肖像画なんて、ダサっ!」的な美術評論家の本が
出て、Reynoldsに頭部だけ描き直しを命じたものが現在目の前にあるもの
だそうです。

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この肖像画にはまだ曰くがあって、Reynoldsが描いた他の肖像画に
実にそっくり!完コピといっていいくらいの瓜二つなものがあります。
AがSukyの肖像画、BがCharlotte Walpole、そして一番右側は2つの
肖像画を重ねたもの。

いや、驚くほどの重なりっぷり。
Reynoldsともあろう者が。量産しちゃいけないわ。注文製作なんだからさ。

170915-14.jpg

これはTrevelyan家のフファミリークレスト(家紋みたいなもの)。
2本の腕がビザンチン金貨を掴んでる意匠。

長くなったので、次回へ続きます。

| UK_2017 | 00:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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