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◆Townend

2017年6月の旅行記より。

さて、我々は朝一で[Hill Top]を。
続いてHowksheadにて[Beatrix Potter Gallery]を見学し、そこから次は
Troutbeckにある[Townend]というプロパティを目指しました。

ものすごくハードな一日の予定です。
実をいうと、この後にもう一つ、見たいプロパティがあるのです!!
なので、正直駆け足気味でした。
1分でも無駄にはできない、とっとと次へ行きたい。

ところが・・・。
ところが~~~っ!!!(;□;)

時ならぬ、マラソン(ジョギング?)大会が湖畔で開催されており、道が
大渋滞!!
次のプロパティへ行くにはWindermere湖北岸のAmblesideというこの町を
抜けなくてはなりません。

抜けた後のルートは細い細い、Narrow roadsが待っているのですが・・・。
ここにも難問が。

大会参加者の駐車スペースが足りず、このNarrow Roadsの入り口にも
駐車する車車車。
狭い道の奥からやってくる車、これからそこへ入ろうとする我々のような車。
にっちもさっちも行かず(退避所にも入れず)、バックもできない無間地獄。

   心臓ばくばく。血圧急上昇。(lll゚ω゚)

Mも固まる。
レンタカーオフィスのお姉さんの、くどいほどの言葉、

     「フルカバーの保険に入らなくて本当にいいのっ?!」

リフレインで脳裏に響く・・・。ああ・・・。
擦りそう・・・。擦ったら・・・。あの時意地を張らずに保険に入っておけば・・・。

あああおおおお、うううう。

嫌な汗をどっとかきながら、なんとかすり抜け、予定よりもずっとずっと時間が
掛かったものの、なんとか到着。
いやだ・・・。
本当に本当にいやだーーーーっ!!(>。<)

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よろよろと車から降りて、どっと疲労した体を引きずりながら屋敷へ。

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眼下に見えるは屋敷に付随する羊毛小屋です。
馬車のまま2階へ乗り入れることができるようにスロープが付いています。

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小雨は止まず。
遠くは靄がかって、これはこれでとても幻想的で美しいです。。。

この[Townend]という屋敷は、400年間、たった一つの家系(The Brownes)が
代々所有して来た田舎家です。
一番古い部分は16世紀終わり、新しい部分は20世紀初頭のもの。

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小さなコテージガーデンもありますが、本日は天気が悪いのでさっと見て終わり。

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母屋に入る手前に、[Dairy/Wash House]があります。

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ひどく原始的な洗濯室です。。。
水道も電気もない時代、家事労働は実に重労働だったでしょう。

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[Kitchen]です。
ここは初期の建物に1623年頃増築されました。

メインの建物より1段下がっています。
これは昔はここで動物を飼っていた可能性があるそうです。
牛とかブタとか。

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今はこのように、19世紀の鉄製のオーブンがインストールされています。

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自在鈎が付いていて、これを伸ばしたり縮ませたりして調理したそうです。

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当時としてはなかなかハイテク(?)なものだったでしょう。
これが入れられる前は、大きなフード付きの暖炉がありました。

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暖炉の煙突天井を下から覗いた図。
肉がぶら下げられているのがわかりますか?
こうして肉の熟成と乾燥、燻製を行ったそうです。

古い時代の暖炉は唯一の暖房器具であり、調理器具であり、家族や
ゲストの過ごす場であり、とにかく家の中心。
しかし、煙突と直だったため、雨や雪が上から降り込んでも来る。
そこで、人々は火の粉や雨雪を避けるために帽子を被ったと言います。。。

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古いレシピを元に再現されたパンやお菓子。

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窓の前に大きな金魚鉢みたいなガラスの器がありますが、これはなんと
照明器具だったそうです。
どう使うかというと、まずはローソクを1本灯します。
これだけではちっとも明るくないので、そのローソクの前に水を並々と入れた
このガラス鉢を置きます。
すると、炎が反映して光量が大きくなるという仕組み。

とにかく夜は真っ暗でしょうからねぇ・・・。
そして、イギリスの冬は暗い時間が半端ありませんから。
こういう生活の知恵を目いっぱい使わないと暮らせなかったのかも。

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ビューターのポット。
ガラスのマグ。
形が可愛い。

さて、動物避けの階段を3段ほど上がって一番古い部分である母屋へ。

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オークの黒々したパネルが重厚さと暗さを表しています。

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あちこちにプリミティブな彫刻が施され、

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オークの大テーブルにはごちそうが並び、

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なんだか、BBCの歴史ドラマのロケでも始まりそうな・・・。

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このまま撮影OKですよね?

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[Library]です。
本は400冊くらいあるそうです。

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17世紀にインストールされた階段を上り、2階へ。

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[The Main Bedroom]。
主寝室です。
この部屋の天井は初期にはなく、屋根組の直下にあったそうです。
そういう事情もあって、古い時代には4 poster bedが使われました。
雪や雨が、屋根のスレートの隙間から落ちて来ても、ベッドに屋根が
付いていれば無事に寝られるというわけです。

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暖炉の前にはこの地方独特の、例のPeg rugが。

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お部屋のスタッフが、この暖炉飾りをよーく見てみて?というので注視。

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おお。
スマイリー?!

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そうそう。
この家のたくさんの古めかしい家具や彫刻には年号が刻まれています。
1626年とか1804年とか。
しかし、実はこれすべてフェイクなんですって。

この家の最後の男性当主、George Brownesは40代で農業を引退した後、
彫刻や家具造りに没頭します。その腕前は玄人はだしだったそう。
(というか、16~18世紀の彫刻って原始的なので素人がマネしやすい)

元から家にあった古い家具にフェイクの年号を彫ったり、自分がイチから
作った家具に古い年号を入れたりとやりたい放題したみたいです。笑

Brownes家は豪農ではあったものの、准貴族であるGentry階級ではなくて
あくまでYeoman(独立自営農民)の一種でした。
従って、社会的階層的にはそんなに高くないので、紋章もありませんし、
肖像画とかお宝的な芸術品などは特にありません。

しかし、誇り高いBrownes家最後の男性として、Georgeは家格をよりよく
見せたかったのかもしれません・・・。
彼には娘が3人、いずれも結婚せず、父親が亡くなった後まで生き延びた
娘はたった一人。
彼女が亡くなると家屋敷は従兄弟の元へ移りますがその彼もすぐに死去。
売りに出され、購入した人もすぐに亡くなり・・・最終的にナショナルトラストの
購入するところとなりました。

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[The Small Bedroom]。

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古いキルトカヴァー。

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パネルで囲まれた小部屋。

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パネルの一角に紋章風の彫刻。
これもGeorgeの彫ったものでしょう。

この部屋の一角に、Georgeの母Lucyの花嫁衣裳がトルソーに掛かって
いますが、その小さいこと細いこと!!
推定145cm、40kgくらいの女性用ドレスなのです。
23歳でLucyはお嫁に来ました。
そして、一人っ子のGeorgeを生む。
思うに、とても度重なる出産には耐えられなかったのでしょう。
(あっ。ご心配なく。Lucyさんは53歳までは生き延びます)

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こちらは召使の翼棟です。
メイドさんの個室。

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ハウスキーパーの部屋。

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・・・その隅に、別のメイドさんのベッド。

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ヒップハングバス。

・・・ここで、Mとどっちの部屋を取るかでもめる。笑
当然二人とも、プライバシーが守られる一人部屋がいい!と。
ハウスキーパーの部屋の隅で寝ていたメイドさんは気の毒すぎる。。。
というか、二人ともどうしてメイド役と決めつけてるのでしょう?苦笑
女主人とか、ハウスキーパーは夢にも思わなかったわー。^^;

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召使用の螺旋階段。

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降りたところに、[Hallan]があります。
Hallanというのは、この地方独特のもので、元々は建物の内と外を
区切るスペースだったそうです。
建物の増改築で、現在はパントリー状態になっていますが。

軽くあっさり見て周れると思ったら、意外とdeepな物件でした。
やれやれ。

さて、お次に行くには閉館時間ぎりぎり。
間に合うか!?
かっ飛ばしていきまっしょい!

| UK_2017 | 19:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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