PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

◆Nymans(2)

2016年6月のイギリス旅行記より。

時間もない中、大急ぎでナショナルトラストの[Nymans]を回ります。

161028.jpg

オールド・ローズのコレクションで名高い割に、オールド・ローズよりも
イングリッシュローズが目立っていた[Rose Garden]を出ると、巨大な
トピアリー軍団。5mはあるんじゃないかしら?
いったい何の形なの、これは?(*゚ロ゚)

161028-2.jpg

ゲートをくぐりますと、そこには有名な[Herbaceous Border]が。。。

   ・・・なにも咲いてません!!笑

訪れたのは6月の2週目。サマー・ボーダーであるにしても、この寂れ具合は
いかがなのかしら・・・?まだ早い・・・?じゃ、いつが見頃なの?

161028-3.jpg

仕方ないので、くぐったばかりのイタリア風のゲートを仰ぎ見てみる。

161028-4.jpg

このトピアリーは、いったい何の形かといえば、

        ランタン

なのですってよ、奥様。
言われなくてはわからないレベル。。。(^^;

161028-5.jpg

真ん中に置かれたイタリア風の水盤(噴水?)の水面から屋敷を遠望。

161028-6.jpg

振り返って、ハーベイシャス・ボーダー。
うん・・・。きっと、あと1か月もしたら、すてきな感じになるんだよね・・・。

161028-7.jpg

石の階段もイタリア・ルネサンス風で、ロマンティック。

161028-8.jpg

はい、お屋敷が見えてきましたよ~!!

161028-9.jpg

わかりますかしら?
屋根が落ちているのが??

そう、ここは1947年の火災によりほぼ大部分が焼失したのです。

161028-10.jpg

一見すると、被害は見えませんが、裏に回ると屋根は落ち、壁は崩れ。

161028-11.jpg

元々は1890年代にドイツ人(ユダヤ系)銀行家のLudwig Messel氏が
イギリスに移住して、Nymansの地所を一家の落ち着き先として定めました。

彼は庭造りに興味があり、庭頭のJames Comberと共にその頃一世を風靡
したアーツ&クラフト運動の精神に基づいた新しい庭を造り始めました。

彼らは世界中からマグノリアやシャクナゲ、ヒースなどのコレクションを得て
(プラントハンターから)、庭を国際色豊かに彩りました。

やがて、1915年に彼は亡くなり、屋敷は長男であるColonel Leonard Messelに
受け継がれます。
その際、特徴のなかったリージェンシー・スタイル(ジョージアン)をゴシック及び
テューダー・スタイルの屋敷に改築します。

Leonardの妻Maudeは庭を北側に拡張し、ヒマラヤやアフリカからの珍しい植物を
植え、庭は1930年代にピークを迎えます。庭は一般にも公開され、評判を呼びます。
初代から数えて、それは40年後のこと。
彼らの3人の子供たち(Linley、 Oliver、 Anne)はここで幸せな子供時代を過ごしました。

ところが・・・。

時代の移り変わりとともに、庭師のなり手が激減したことと、第二次世界大戦による
深刻な人手不足が加わり、庭は徐々に荒れていきます。

最終的な打撃は、1947年2月に起きた大火災です。
なんとそれは、屋敷の主Leonard75歳の誕生日の夜の出来事でした。。。
これにより、召使の居住空間以外のほとんどが焼失してしまいます。

1953年にLeonardが亡くなると、遺言で屋敷と庭はナショナルトラストに寄贈されました。
(おそらく、相続税が払えなかったのでしょう)

Leonardの娘、第6代Rosse伯爵夫人Anneは夫の居城があるアイルランドで過ごして
いましたが、未亡人となった1970年代に再びNymansへ帰ってきます。
彼女はガーデン管理者として、庭の維持管理に貢献します。

1987年10月の大嵐で、庭の巨木が486本もなぎ倒されました。
彼らは倒れた木々から苗木を育て、再生するプロジェクトを立ち上げています。

161028-12.jpg

火事の後、屋敷の人たちはNymans近くの別の家で暮らしましたが、
未亡人として戻ってきたAnneはこの火事で焼け落ちた家を手直しして、
ここで暮らしました。

161028-13.jpg

屋根に小さな入口があるのはDovecot(鳩小屋)です。
昔の領主は冬の蛋白源として、鳩を飼っていました。
それは富と権力のステイタス・シンボルでもあります。(<つまり、中世的飾り)

161028-14.jpg

藤のシーズンには、半壊した屋敷の壁に絡みつく紫色の大きな藤の花が
それは見事だそうです。

161028-15.jpg

ラヴェンダーとツゲ、イチイなどの[Knot Garden]。

161028-16.jpg

屋敷の裏手に広がる広大な庭。
なんだか、天候が・・・。

161028-17.jpg

このトピアリーはわかりません。。。なんだろう??不細工な犬?

161028-18.jpg

元々の屋敷はリージェンシー・スタイルですから、つまり箱型のシンプルな
建物でした。その後に建て替えたのがこのネオ・ゴシック・スタイル。
火災で廃墟になった今、この幽霊でも出そうなロマンティックな雰囲気は
とても素晴らしいです。リージェンシー・スタイルのまま焼けなくてよかった。(?)

161028-19.jpg

建物の横から、側面へ出るゲート。その先にはWeald地方と呼ばれる、
Sussexの絵画的な景色が広がります。

161028-20.jpg

ゲートの反対側。

161028-21.jpg

小鳥の紋章。かわいい。

161028-22.jpg

雨が降りそう・・・。

161028-23.jpg

優しい雰囲気。

161028-24.jpg

ほわほわ。

161028-25.jpg

[Rock Garden]。

161028-26.jpg

わ~~っ!!派手っ!!燃えるような、カルミアの花。

161028-27.jpg

この何もかもが陰鬱な曇天の下で、カルミアだけが炎のよう。

161028-28.jpg

物干し台(?)みたいなバルコニーのすぐ下に目を転じると、石灯籠。

161028-29.jpg

石灯籠と藤棚。・・・えーと?
ここは[Japanese Garden]かな・・・・。

161028-30.jpg

ものすごい、超ロングな藤棚です。
50mくらいあるんじゃないかなぁ。。。

161028-31.jpg

・・・と、ここでついに雨に追いつかれました。
慌てて藤棚の下へ。

161028-32.jpg

紫色の藤、菖蒲、フウロソウ。

161028-33.jpg

なんとなく、日本っぽいけど。どうかしら。

161028-34.jpg

藤はもう終わりかけ。
薔薇の発育はまだまだ。
ということは、やはり日本の5月くらいの気候と同じなのかな?

161028-35.jpg

ここでタイム・アップ!!
後は一目散に出口に向かいます。
他に人っ子一人見かけないので、コワイ。
敷地に閉じ込められる人って、絶対いると思うんですよね・・・。

| UK_2016 | 00:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://willows66.blog.fc2.com/tb.php/409-b0867b3b

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT