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◇Blickling Hall(2)

さて、内部へ移る前に、[Blickling Hall]の歴史をざっとおさらいしましょう。

この屋敷はイギリス東部、Norfolk州にあるAylshamという町の北側に
位置しています。

15世紀に、Shakespeareが生み出したFalstaffのモデルとされた
Sir John Fastolf(1380 – 1459)が館を所有していました。
彼は100年戦争で財産を築き、産業や文学のパトロンとしても有名でした。

その後、地所はかの有名なBoleyn家に移ります。
そうです、Anne Boleynの父Thomasと妻が1499-1505の間、ここで
暮らしたのです。

アン・ブーリンの出生年は定かではありませんが、定説では1500年頃が
有力とされているので、まさにここが彼女のBirth Placeではないかと。
(しかし、最新の研究ではアンは1507年生まれとなっているので、その場合は
ここで生まれてないことになりますね)

現在の建物の起源は、James1世の主席裁判官であり、初代准男爵である
Sir Henry Hobartが1616年にRobert Clereから購入し、ブーリン家の古い屋敷を
土台に新しい建物に建て替えることにしましたが、館の完成を見ることなく
1625年に没します。
それでも館のあちこちに残る"HD"というマークはSir Henryとその妻Dorotheyの
頭文字を表しています。

James1世の御代は1625年までなので、まさにJacobean時代末ですね。

続く20年間は何事もなく過ぎますが、Sir Henryの孫(第3代准男爵)の代になると、
強迫観念的な政治活動のために破産寸前にまで追い込まれました。
1698年に、第3代が決闘で亡くなることで破産の憂き目から逃れます。

第4代准男爵Johnはこのとき、わずか5歳でした。
彼の成長と共に、資産状態は改善します。
時の皇太子(後のGeorge2世)の愛妾となった、彼の魅惑的な姉Henrietta
Countess of Suffolk)のおかげで宮中にポストを得、Norfolk地方のWhig党
頭角を現しました。

1726年には初代Hobart男爵、1746年には初代Buckinghamshire伯爵に
なります。
彼は二度結婚し、それぞれの妻から第2代、第3代伯爵となる子をもうけます。
この二人の妻ははっきりしない家柄の出のようで、この時代にはたいへん
珍しい結婚をしたと言えるかもしれません。

第2代伯爵はエカテリーナ女帝の治めるロシアで英国大使を務め、
帰国時にはピョートル大帝を描いたタペストリーを持ち帰りました。

彼はまた、伯母であるSuffolk伯爵夫人のアドバイスを受け入れ、
ジャコビアン様式への敬意を払いつつ、新しい時代にマッチした改装を
館に施しました。

第2代伯爵が嗣子なく亡くなり、館は娘である初代Suffield男爵夫人
Carolineが受け継ぎます。1793年のことでした。
彼女が地元の建築家に依頼して、時計塔を建てさせます。・・・。<改悪!

その後、館は男爵夫人の孫甥である第8代Lothin侯爵Williamの手に
渡ります。彼が館を手に入れたのは1850年、18歳の時でした。
彼は当時、Oxford大の学生でした。
彼が後に館のLong Galleryの壁面装飾を依頼する装飾・建築家である
John Hungerford Pollenと出会ったのは大学で、でした。
(William Morrisなどのラファエル前派グループの一員)

第8代侯爵の妻Constanceは長い未亡人生活を庭の造園に注ぎました。
(第8代は1870年に38歳の若さで亡くなります)

1901年に未亡人が亡くなると、屋敷は続く30年間放置されてしまいます。
Lothin侯爵家はスコットランドに2つの大きな地所があり、そちらを本拠地と
していたからです。

しかし、1932年に第11代Lothin侯爵PhilipはBlicklingをイングランドでの
本拠地とすることを決意しました。
彼が1934年にナショナルトラストへ提出したものが、後のCountry House Scheme
の元となりました。
彼はアメリカ大使などを歴任しますが、生涯結婚はせず、最後はアメリカで医学的な
治療を拒み、1940年に58歳で亡くなります。
子供がいなかったので爵位は従弟へ譲られ、遺言により屋敷はNTへ譲られました。

| UK_2015 | 00:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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