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◇Lanhydrock

この日はあいにくの曇り空。
屋内観光にうってつけ(?)のNational Trustの【Lanhydrock】へ
行きました。

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このお屋敷、50室以上もある大きな邸宅で、なおかつ公開されている部屋数も
とんでもないのです。
ハイシーズンには、入場に行列ができるらしいですよ。
高台にある駐車場から、延々と歩いて丘を下ると屋敷の入口です。
足弱の方向けにはミニバスも運行しているみたい。

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こちらの屋敷、実はVictoria時代の建築でございます。
というのも、1881年に失火して屋敷の3/2を消失したからです。

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元々はアウグスト修道会の小修道院として中世に起源を遡りますが、
ヘンリー8世の修道院解散令(1530年代)で没収され、その後何人かの手に渡り、
1620年にスズやハリエニシダを取り扱う商人、Sir Richard Robartesが取得します。
新しい建物を指示したこの人物は道半ばで(1624年頃)亡くなりますが、
息子たちが後を引き継ぎ、ロの字型の建物と、現在まで残るこのゲートハウスを
建造します。

ちなみに、このゲートハウスの2階は

1)19世紀には村の小学校として使用
2)20世紀には疎開児童の教室としても使用

されたそうです。
現在は屋敷の関係者と第一次世界大戦の展示場になっています。。。

その後、18世紀にはロの字型の建物の、東側を取り壊し、現在見られるような
Uの字型に変更します。

イチイのトピアリーはとても大きくて、少なくとも5mくらいの高さがあります。
手入れにはクレーンを使うようです。大変だ~!

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というわけで、中へ。
入ってすぐの部屋にあった、磨りガラスにはツバメ。
正面と左手(北側の棟)は火事で再建されている部分なので、特に
新しさが目に付きます。Victorianのゴテゴテデコライズな雰囲気。
壁紙とかね。。。

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[The Dining Room]

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1950年6月11日、こちらでジョージ6世とエリザベス王妃を主賓にした、
非公式な昼餐会が開かれたそうです。現女王のご両親ですね。

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これは[The Servery]に置いてあった中国製の塵取り。

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・・・こういう、どうでもいいもんにばかり目が行くわたくし。^^;

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はーい、こちらは大人気の[The Kitchen]です!

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肉焼き機。
焼いた肉から出る肉汁受けが大きい。

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パイン材のカップボード。

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ふた付きのピッチャー。

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ウサギやら鳥やらの彫り物があるから・・・スパイス入れかな?

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さらに奥へ。
[The Kitchen Scullery]です。

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うーん、ゴージャスな部屋より落ち着くわ~。

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大火の後に建替えただけあって、近代的で使いやすそうです。

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[The Bakehouse]です。
このパンはたぶん、ホンモノ。(でもディスプレイ用です)

この辺りは小さな部屋が並びます。

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[The Pastry Room]、そのものずばり。
焼き菓子専門室。
隣には[Pantry]があって、その次が

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[The Meat Larder]。
獣肉の保管室。

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肉だけではなく、魚も。
これは初期の冷蔵システム。

お隣は[The Dairy Scullery]です。

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バターって、こうして成型するんですね。

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貴重品の卵とバターは大事にバスケットに入れて。

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[The Dairy]、乳製品室です。
大理石のテーブルには溝があり、ここに庭の上部の泉から引いた冷たい水を
ランニングさせることで、夏の暑さから乳製品を守りました。

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さて、ここからまた使用人の世界から離れて、ご主人たちの世界です。
なんだったかな、この部屋は。

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そうそう、[Lady Roberts's Sitting Room]です。
ここで、使用人への指示や打ち合わせなどをこなされたそうです。
壁には歴代のペットの水彩画などが飾られています。

[The Steward's Room]。

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House Stewardの執務室です。
領地経営にまつわる実務をこの部屋で行いました。

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[The Smoking Room]。
中央にお立ちになっているのが、この屋敷の相続人であったTommyくん。

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コリドールにはでっかいムースの剥製が・・・!

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[The Billiard Room]。
大ブームでしたのよ。
ビリヤードというか、スヌーカー?

この辺りから、子供の区画(Nursery)になります。

[Captain Tommy's Dressing Room and Bedroom]。
元々は子供用寝室の一つでした。
Tommyへのオマージュとして彼の部屋として展示しています。

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Captain Tommyとは、この屋敷の相続人であったThomas Agar-Robartes
のことです。
この屋敷が火事に見舞われる1年前にここで生まれ、火事のショックで祖母が
亡くなり、後を追うように祖父も亡くなり、父が屋敷と第6代Clifden子爵位を継ぎました。
1880年生まれ、Oxfordに学び、乗馬術に長けたスポーツマンにしてリベラルな国会議員。
超高級雑誌『Tatler』の表紙にもなったことがあるダンディー・ジェントルマン。

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・・・まぁ、好みはあるかと思いますけどね。私のシュミじゃないなぁ。

そんな将来を嘱望された若き貴族の嗣子は、第一次世界大戦が勃発すると
軍に志願します。
そして、1915年9月28日の「Loosの戦い」で負傷します。
2日後、爆撃の炎の中で戦友を救出した後に彼は狙撃されて死亡。。。
わずか35年の人生でした。

遺骸は北フランスの戦死者墓地に埋葬されて、イギリスには帰りませんでした。
帰ってきたのは彼のドレッシング用ケースのみ。

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ベッドの上のそれです。
洗顔用品の中に、頬紅が入っていますが、これは彼にそういう趣味
あったわけではなく、極限状態の塹壕の中で、部下に青ざめた顔を見せない
ための道具だったそうです。

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これは紅茶用バスケットかな。。。
このセット、実にイギリスらしいですね。

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男のドレッサーって色気がない・・・。

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こちら、バスルーム。っていうか、化粧室?
こんな上流階級でも、たらい風呂が主流。イギリスって・・・。欧州って・・・。

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[Nursery Scullery]といって、ここは子供たちのお世話係が使用しました。

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日中用子供部屋。

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火事後の、第6代子爵の時代には子供が10人いました。
長女が1879年生まれ、末っ子が1895年生まれ。
16年間で10人。こっわー。

ともかく。
夫婦仲はたいへん良くて、またこの時代の上流階級にしては珍しく
子煩悩な夫婦でした。子供たちはやりたいことをやらせてもらえ、個性を
伸ばすよう励まされたそうです。

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上の4人。
長女、長男Tommyと双子の妹、次男Francis(長男戦死後、家督を継ぐことに)。
仲の良い兄弟姉妹だったそうです。

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次男、かな?

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お母様。と、わんこ。

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こんなの、今でもありますよね。
材質がプラスティックだろうけども。

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How dare you!  きゃっ

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[The Night Nursery]。
何しろ、子供が次から次へと生まれるものだから、大変ですよね。
男の子はプレップスクールに入るくらいの年頃まで家に居たろうし、
女の子は家庭教師が付いて家で勉強したわけで。
これだけの人数だと、ちょっとした私設の学校規模かも。
実際、黒板のある教室が邸内にはちゃんとありました。

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こういう人形はコワイ・・・。

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人形の靴みたいに小さなブーツ。(人間用)

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[Nanny's Room]、乳母の部屋。

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小さい赤ちゃんはここでナニーと一緒に眠ったそうです。
ナニー・・・。
なんて大変な仕事!!(@@;

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トイレ自体は新しいものですが、配置は往年のもの。

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トイレットペーパーはロールではなく、こういう形式だったんですね。
たぶん、トイレに流しちゃいけなかったんだろうな・・・。
使用済みの紙の処理は・・・??ぉぇーっ

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[The Nursery Bathroom]。
さすがにヴィクトリア時代末期の改装です。
水回りは現代に近いものがあります。

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[The Male Staff Bedroom]。
このようなお屋敷は常時、たくさんの使用人を使っていました。
1880年代の最盛期には80名も。
しかし、主人一家が住むメインハウス内に常駐するのは一部の使用人に
限られていました。
屋敷と離れた場所に別の建物を建て、そこに男女を分けて住まわせるのが
マナーハウスでは一般的。
邸宅内で起居するのは必要最低限のスタッフ、上級使用人のみ。

この屋敷では1850年代にはたった3名のみが屋敷内に住みました。
それが1880年代には11人に倍増(うち、7名が女性使用人)。

というわけで、前置きが長いけれど、邸宅内に配置されたこの部屋は
かなりリッチめ。
現代人の感覚からすると、ご主人様たちの部屋と比較すれば見劣りする
かもしれませんけれども。邸宅内に部屋が与えられるのはある意味、
使用人の間ではステイタスであったはず。

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[The Lugage Room]。
不要なものは突っ込まれてます。・・・なぜか、親近感湧くわ。笑

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[The Footmen's Livery Romm]。
Footmanたちのお仕着せ用ワードローブ。
ここに飾られている3着のお仕着せは1904年に68ポンドで作られたそうです。
つまり、1着22ポンド。
使用人ヒエラルキーの頂点でも年俸125ポンドの時代ですから、その
代金の高さに驚きますよね。

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階段の壁には子供たちの絵。

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腰板はウォルナッツでしょうか。

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こちらは[His Lordship's Bedroom]です。
建築家はもっと大きな部屋を主寝室にしたかったそうですが、ロバーツ卿は
こちらをお選びになったそうです。

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続き部屋に立派なバスルームがインストールされているにも関わらず、

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ご主人様は暖炉の前で入るたらい風呂がお好みだったそうな。(なぜ?)

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コロンかな?

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こちらは奥様のお部屋、[Her Ladyship's Bedroom]。

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Tommyのドレッサーとは大違い、女性は華やかですね。

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ゴージャスだけど使いにくそう。

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ベッドサイドのティーセット。かわゆい。

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ドレッサーの背後には宝石用金庫。

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我が家の押入れの金庫もこんな感じ。笑

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[The Boudoir]。
女性用のプライベートな応接間です。奥様の寝室からすぐ。

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ヴィクトリア・スポンジ・ケーキ。

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[The Drawing Room]。

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細長い部屋。
かつては2つの別の部屋だったのを間仕切りを取っ払って一つにしたそう。

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かわいいティーセット。

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[The Morning Room]。
朝食後に新聞を読んだり、手紙を書いたり、食休めをするためのスペース。
わざわざ、いらないでしょ、そんなスペース?・・・と思うのは現代人。
ヴィクトリア時代は、用途に応じて部屋を分けることが推奨されたのです。

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菫のお皿。

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Drawing Roomの反対側からの景色。
この屋敷、どうでもいいけど、獣の皮が多くてイヤ!(--;

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ここは火事の影響を受けていない、北側の棟。
[The Gallery]です。

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ルネッサンス様式のプラスターワーク。
後で記事にしますが、近在の[Prideaux Place]にも同じような天井があります。
16~17世紀にこの辺りで発達したプラスターワークの職人集団がいたんでしょう。

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このヘタウマ感、好きですよ・・・ウフッ。

ここにはまた、すばらしい揺籃印刷本(incunabula)のコレクションがあります。
展示はしてなかったけど・・・。

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この部屋にあるピアノは自由に弾いていいんだって。
内部の見学はこれにて終了。
ひっじょーに疲れたので、旧厩舎のカフェでお茶。

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雨が降ってて、少し寒かったので温まりました。

お次は外へ!

| UK_2015 | 00:21 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こんにちは~お久しぶりです!
今日からやっと学校が始まったので、ゆっくりブログが読めるようになりました。(&コメントが書けるようになりました!)
うわ~このお屋敷、すごく好みです。いいなぁ、これだけ充実してると、一日かけてのんびり見てみたい、、、
お庭も素敵ですね。
真木さんが選んで訪れるお屋敷やお庭って、どれもほんとすごくいいところばっかりで、どこも行ってみたい、、、と毎回メモしてます(笑)メモするところばっかり増えて全然行けないのが悲しいんですけど~!

お部屋の写真で住んでいた人をボードにして立たせてあるのを、最初見たときに「えっ?何か(幽霊?)写ってる???(怖)」と勘違いしてしまった私(苦笑)
色がセピア色なので思わずそう思ってしまいました、、、
ほかの写真に違う人のボードが何回か写っているのを見て「何だーただのボードだった~!」とホッとしましたよ(笑)

| Saori | 2015/09/03 18:03 | URL | ≫ EDIT

ほぅ

やっと新学期ですか。
前にイタリアのお母さんに「学校が休みばかりでイヤになっちゃう」と
ボヤかれましたが、ヨーロッパの学校ってちょこちょこ休みが多くて
親にとっては気の休まる暇がないですよね。笑
その点、日本の学校は短期の休みが少なくて良いですね。

私たち、今回はDevonの近くのラウンドハウスに行きたかったんですよ。
Saoriさんが前に紹介してくれた・・・。
しかし、予定が押して行けず。涙
ナショナルトラストだけでもたくさんあるし、個人所有の庭や屋敷も
多いしで、悩みは尽きません!あー、2週間くらいはここで過ごしたい!

ボード、ちょっとギョっとしますよね。笑
等身大っていうのもね・・・。
でも蝋人形よりかはマシです!蝋人形とかマネキン、大嫌い。怖いし、
興ざめじゃないですか?^^;

| 真木 | 2015/09/04 09:36 | URL | ≫ EDIT















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