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◆Packwood House

Birminghamの南にある【Packwood House】。

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ものすごく天気が悪いですね・・・。
庭見物には不向きな。

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この屋敷はYeoman(豪農)であったJohn Fetherstonが1556年頃に
建てたfarmhouseを前身にしています。
元々はその当時の主流であった、ハーフティンバー様式の農家だったらしい。

それから紆余曲折あり、1870年頃にFetherston家の血が途絶えたのち、
一人別の所有者を経て、1905年にバーミンガムの産業家Alfred Ashの手に
渡ります。
これは当時16歳にもならなかった彼の息子、 Graham Baron Ash
強い希望によるそうです。

彼は、いわゆる、マニアでした。。。

彼はヴィクトリア様式、ジョージ様式を激しく嫌悪していて、チューダー様式の
愛好家でした。そんな彼にとって、Packwoodはうってつけの物件。
ただ、屋敷は当然ながら様々な時代を経て、いろいろな付け足しがされていました。
彼はそれを一つ一つ吟味し、精査し、屋敷からヴィクトリア様式などを除いていき、
なおかつ、時代のあった家具や絵画などを積極的に買付け、増やしていきます。

ここは、彼の宝石箱。コレクションルーム。夢の体現。
これに飽き足らず、彼は納屋を改造して、中世の屋敷に必要なGreat Hallや
エリザベス1世様式の特徴であるLong Galleryも作り足してしまいます。

熱烈なShakespeareanでもあった彼は、庭で毎年野外劇や音楽会も
行ったりしたそうです。

金と力を持った、ヲタクだったわけですね・・・。

そしてまた、彼は変人ではあったものの、礼儀正しくて善良なホスト役でも
あったそうです。
ただし、客が短期間で帰るならば・・・の限定付きで。笑

彼は無秩序が許せない人で、ゲストが居間に読みかけの本をポイッと
置いていったら、数分後には捨ててしまうような人だったとか。

第二次世界大戦により、彼も屋敷の人手を減らさざるを得なくなり、
その結果、この屋敷には手を入れる部分がなくなってしまいます。

彼は次第にSuffolkにある濠付きの城へ興味を移します。
そこで、1941年、彼は地所と屋敷、家具やコレクションすべてを含み
ナショナルトラストへ寄贈することにします。

条件はすべて、そのまま保存するということ。
彼が配置を決めたまま、プリザーブドフラワーのように保存するように。

この気前のいい寄贈は、Ash家のmotto、

   ”我々のためではなく、皆のために”
     Nonnobis sed ominibus

を体現した出来事と言えるかも。

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藤が満開。

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こちらの切妻建物はオランダ式っぽいですね。

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ここが屋敷へのエントランスです。
この紳士、いにしえのイギリス人っぽいなぁ。

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ところで、入り口わきのこの巨大植物。
何だかわかります?
3~4mはあろうかという樹勢。

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〔Echium pininana〕と言います。
カナリア諸島原産なので、よくもまぁ・・・。
こんな冷涼な気候で冬を越せますね?
※調べると、今ではMidlandsでもYorkshireでも生育可能とか!すごい。

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[Hall]

こちらはHallです。Greatではなく、ただのHall。
二階まで吹き抜け仕立て。
窓がとても大きいです。

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[The Parlour]

Jacobeanスタイルのオークパネルの壁。
Mullioned-and-transomed window。

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フラワーアレンジメントがきれいだなぁ~と。。。笑

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[The Long Gallery]

これもヲタクおぢさまが拡張した部分です。
1931年に先ほどのHallと、奥に増築したGreat Hallを繋ぐ廊下を作成。

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お約束のへたうまカーヴィング。
アルカイック・スマイルじゃない?

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このイス、映ってないけど脚はウォルナットでピッカピカ。
17世紀のもの。椅子のカバーはイギリスのフレームステッチ。

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[The Great Hall]

段差があります。
ここは元・牛小屋兼納屋。
Ash氏により、1924年増築。
床はダンス用にクッションの効いた床材にされています。
上の方にはたくさんのHatchment(葬儀の際に掲げる紋章)が
掲げられています。

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ここにいたガイドのおばちゃんの娘さんが日本に行ったことがあるそうで
最近、日本はどうなのー?と話しかけられる。。。

この部屋の秘密。
実はセントラルヒーティングが当時からちゃんと設置されていて、
この空漠たる大空間もちっとも寒くなかったんですって。

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[The Bath Room]

二階へ上がってすぐの、バスルーム。紳士向け、っぽい。

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デルフトタイル、すてきだけど冬はちょっと寒々しいかも・・・。

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心配ご無用!とばかりに、バスルームにも暖炉があります。
暖炉の周りをタイルで飾るのって好き。

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バスタブの周りのタイル。
これ見ながらお風呂に入ったら、ゆっくり浸かれそう。

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余白の美、っていうか。白い部分、多いなー。

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本当に面白い。
釣りしてたり、跪いたり、喧嘩したり。

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天使、殺人事件発見!

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これは何かに乗ってるのか?

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あ。シャワーヘッドがない。
使いにくいけど、いまだに「これ式」のお風呂の家、イギリスには
ありますよねぇ。
この類のお風呂のB&Bに泊まったら、宿の人に大き目のピッチャーを
借りるのをお忘れなく。出ないとシャンプーとか、永遠にゆすげませんよ~!

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[The Ireton Bedroom]

イギリス内乱時代に、議会派の将軍Henry Iretonがこちらでお休みに
なったそうです。

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さっきのバスルームの隣ですが、もちろん、Ireton氏の時代はバスルームなど
ありませぬ。笑

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この手仕事、ニードルワーク。
こういう技術、昔のイギリス人は持っていたのにね。
今じゃ、見る影もない・・・。

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この部屋の暖炉もタイル。こちらのタイルは赤色系。

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[Queen Mary's Room]

こちらはスコットランドのメアリ女王・・・ではなくて、George5世妃、
Mary of Teckが1927年にお泊りになったそうです。

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ベッドのそばには人形用のマホガニーのテーブルセット。
メアリー王妃はWindsor Castleの「メアリー女王のドールハウス」でも
有名なように、ミニチュア好き。
このセットは人形と言っても、ジュモーなどの抱き人形サイズかな。
ちょっと大きめ。

なんでも欲しがるメアリ王妃~♪で有名な、彼女のこと。
これ、欲しがらなかったのかしら・・・。
貴重品は王妃の目から隠せ!が、その頃の貴族の合言葉だったとか。^^;

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明らかに中国ですね。
中国人と日本人には違いがわかるハズ。笑

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窓からはすてきな庭が見下ろせます。

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往時はもっと色鮮やかだったでしょう。
わたし的にはこれくらいのくすみがあった方が好みですが。

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[Queen Margaret's Room]

Henry6世妃、Margaret of Anjouが1471年「テュークスベリーの戦い」の前に、
お休みになったベッドがこの部屋の名前の由来です。
ベッドリネンやキャノピーはもっと後年のもの。

1927年にAsh氏が【Owlpen Manor】(←数年前に行きました)の売り立てで
購入したものです。

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じゅうぶん、埃臭い・・・いえ、古びています。笑

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この辺もすべて、チャイニーズかと。

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色ガラス越しに庭を見下ろす。
うーん、すてき。

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[The Study]
階下へ降りますと、書斎。本がないけど・・・書斎です!
壁はJacobeanスタイル。こちらはオリジナルです。

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[ The Inner Hall]

ここは古い時代の農家っぽさを色濃く残してますね。
オリジナルの玄関ホールでした。
エドワード時代のパネルを取り除くと、オリジナルのハーフティンバー様式が
出て来たそうです。

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[The Drawing Room]

1690年製スピネットが置いてあり、傍らのテーブルにはガラスケースに入った
ティーセット。
メアリ王妃が召し上がった茶器だそうです。。。
(なんだか、ロックバンドのファンが彼らが吸ったタバコの吸い殻さえも宝物として保存するのに似てるなぁ)

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[The Dining Room]

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暗い。
暗すぎるっ

もっと光を・・・! by ゲーテ

| UK_2014 | 19:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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