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■Hereford Cathedral

2009/06月の旅行記より。

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Wales滞在中。
天気さえ良ければ野歩きを楽しむ予定が、3日間、雨ザーザー。
そこで、本日はまったく予定外でしたが【Hereford Cathedral】へ、いざ!!

宿からは車で40分ほど。
この日はとにかくずーーーっと雨。しかも寒い。(車の温度計によると13度)

実は、誕生日でした。<6月6日
夜ご飯は母が奢ってくれるというのが唯一の楽しみ・・・。
とりあえず、日中の暇つぶし(?)かつ、雨露をしのげるところを考えると
ここはgood choiceでありました、われながら。
3時間くらい居たけれど、飽きませんでしたし。

日本の人には耳慣れない、Hereford。
ここは英国がHeptarchy(七王国)に分裂していた時代、Mercia王国の都でした。
現在でもイギリス人がアングロ・サクソン人と呼ばれる、元になった民族ですね。

Herefordshire州の州都なので、それなりに大きくて、買い物が好きなら
お薦めかもしれない。土日の買出しか、地元民の繰り出し具合が凄まじく、
活気がありました。私が回る、イギリスの地方ではとんとお見かけしない、
若い層がたくさん!!young peopleですよ、young~!!
(うちの母は買い物嫌いのため、まったく見ませんでしたが)

ま、しょせん地方都市ですしね。
たいしたものはありませんよ。むしろ、生活に密着した店が多い感じ?

びっくりしたのは、大聖堂にたどり着く手前の教会が、現在、「カフェ」に
転じていたこと!!(@@;
教会をカフェにしてしまう・・・・・・。
涜神的な気持ちがするのは、私が日本人だから??
少なくとも・・・日本では廃寺を一般住宅にしたり、カフェにはするまい・・・。
(イギリスでは使われなくなった教会も住宅物件とされてマス。怖)

さて、大聖堂です。

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見ての通り、とても大きいのでカメラに入りきりません。
全体が入りきる地点がないと言っても過言ではない。
ここだけの話、実はワタクシ、cathedralって、苦手です・・・。
デカさに惹かれる男性的心性がまったくないので、小さいものが好き。
なんかこう、上へ上へ、他所より広く!大きく!高く!・・・みたいな直線的
思考が好きくない。
まぁ、宗教が政治である以上、権力や富や強さの象徴として大きくならざるを
得ないのは仕方が無いでしょうが・・・。
私は愛する、小さな村の名も無き教会をこそ。

それはともかく、こちらには世界に有名なお宝があります。
それは中世の世界の地図、【Mappa Mundi】です。
(ここは見物料金を取ります。オトナ1名4.50GBP≒650円)

13世紀末から14世紀初頭にかけて製作されたと言う、中世の世界地図。
現存するマッパ・ムンディの中では最大のサイズ(1.6m×1.3m)です。

薄暗い展示室(明かりで傷まないよう、最小の照明しか点いてないのです)で
目を凝らす。
中世の、知識人が捉えていた不思議な世界地図。
空想と現実、確かな知識と間違った情報、神話、伝説・・・。

現代人の目から見ると、本当に不思議な、ファンタジー小説の舞台説明のような
地図です。
上質のvellum(羊皮紙と言うけれど、実は仔牛皮)を使って描かれています。
どこかで聞いた知識によると、時祷書用などの場合、ページサイズが大きいので
1ページを作るのに、仔牛一頭が潰されたそうです。
と、いうことは・・・このサイズだと4頭は殺されてますね・・・なむなむ

薄暗い中で目を凝らして見ていると、係りのおじさんに「中国はココ」とコピーを
指差して教えてもらいました。中国もちっさかったけれど、日本は影もなかった
あるヨ・・・。
日本があるところは「この世の果て、神の国」があると思われてたのさー。
※ちなみに実物は暗い上に高い場所に掲示されているので、下方に描かれた欧州
世界くらいしか肉眼では判別がつきませんでした。ガッカリ。
(その代わりか?コピーが足元に展示されてました)

このマッパ・ムンディ展示室は併設として、中世の図書室【The Chained Library
と繋がってます。
そこには鎖で留められた古文書の数々が!!
世界で最大の、鎖で留められた図書館だそうです。
蔵書は歴史書が多く、9~19世紀の図書があるそうな。
現代でも、申請すれば中を見られるとか。
学者とか学生さんにかはたまらないですねぇ・・・。

太い鎖で縛られた本の山。
図書がどれほど高価で貴重な品だったことか。
それでも誘惑に負けて、盗んでいく人がいたのでしょうね。
人間と言うのは欲深い生き物ですから・・・。
かくいうわたくしも、本は所有したい派です。
気に入った本は手に入れたい。借りるだけでは満足できない。
罪深いこと。。。

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さて、大聖堂の中へ戻ります。
ここにも見るべきものはたーくさんあります。

【The Lady Chapel】。
こちらは13世紀創建の、初期英国様式の見本。
ここに地下のCrypt(地下墳墓)への入口があったような気がする。
古い墓石があって、線彫りが素朴で美しいのです。

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このヘタうまさ、わかります?!
棟方志功っぽいっちゅーか。
Parisの教会で、こういうBrass(墓碑)に蝋を塗ってその上に紙を置いて
線彫りを写しとる遊びをしたことがあるな~~。
今もやってるのかしら、あれ?
けっこうキレイに写し取れるんですよ。

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これは・・・なんだったかしら?
誰?
たしか14~15世紀のTomb(お墓)だったような気がします。
これじゃないけど、近くにあるTombはよく覚えてないけどSwinford的な名前の
騎士か何かの墓で。
Swinという接頭語からか、ブタさんの意匠が施されてましたっけ・・・。
日本的に言えば「猪瀬さん」とか??
んで、家紋をブタにしちゃうの・・・。<自虐的?

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これは16世紀の騎士Richard De La Bereの墓碑。
2回結婚していて、奥さんが両隣に描かれています。

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そして、その結婚で得た子供たちがなんと21名!!
※後でこのノルマン貴族De La Bere家を調べたら、奥さんの名前や子供の名前も
 わかりました。
 最初の妻がAudley家(15世紀にこの大聖堂の主教を排出した)の娘で、子供は5人。
 後妻が旦那よりも15歳年下だけあって(?)、生まれた子供がなんと16人!!
 でも、両方合わせて名前のない子供が14人。恐らく、夭折したのでしょう・・・。
 生き残ったと思しきは、前妻が産んだ男女1名ずつと、後妻の5人の男子と女子1名。
 なんという生存率の低さ!

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そうかと思えば、このようなグルグル巻きにされた赤子状態で墓碑に据え付けられ
ている子もいます。この子供も、おそらく夭折したのでしょう・・・。
この時代の赤子はしんどそう。
良かった、現代人で・・・!

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これは聖歌隊席のmisericord(跳ね上げ式椅子の裏側に彫られた浮き彫りの部分)。
※修道士たちの終夜を分かたない聖務の疲れから、つかのま開放するために、寄り
 かかったと言われる、通称「慈悲の支え」。

お尻に踏まれる部分なので、宗教的図案ではなく、どこか土着的で異教的な
ものが多いですね。ドラゴンとか、小人とかマーメイドとか。

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異教的というのではないのですが、ロマネスク風の彫刻も味があってなかなか。
これは元は柱に使われていた装飾的柱頭です。

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他にもいろいろ・・・見所満載。
写真に撮り忘れたのが悔やまれる、国王CharlsⅠのイケメン・ステンドグラスも
あったなぁ。

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かなりお腹が空き、かつ冷えたので【Cloister Cafe】へ。
写真は天気が良ければここでも食べられる、ガーデンです。

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雨の日だし、お昼時ということもあり・・・座席がなかなか空かず。
しょうがないので、中廊に沿ってあるベンチでトレイを置いて横向きに
なりつつ食べようとしたら、食事を終えたご夫人が 「ほら、ここを
お使いなさいな」 と呼びに来てくれました。感謝感謝!シェー・シェー!(違

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クレソンのスープ。
温まりました。味も塩気が効いていてけっこう美味しかったです。
パン付きスープ、3.50GBP(≒500円)。安い。

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ひと気のない廊下。
天井の木が風情があります。


そういえば、ヘレフォードは音楽家に縁が深い土地です。
16世紀のJohn Bull、彼はヘレフォード大聖堂の聖歌隊にいたこともあったそう。
それにSir Edward Elgarもここに住んでいたそうな。
夏には付近にある3つの大聖堂(ヘレフォード・グロスター・ウースター)の聖歌隊
合同の音楽祭、【Three Choirs Festival】なる楽しいイベントもあるんですって~。
行きたい~!!
来年は8/7-15って・・・お盆の真っ盛りかい!!
それって一番、航空券が高いトコ!!行けないやんっ(><)くぅ

あな哀し。

2 Comments

LE  

そうなの?

わたしは大聖堂、好きです。あの高い天井だのがらんとした石作りのネイヴなど、そしてそこにちょっとインセンスの香なぞがあり、オルガンなんぞが鳴っていれば申し分なし。上昇志向タイプ?
ブラスなぞり、ケンブリッジの教会ではまだやってるよ!あんなでかいもん...写してどないすんねんな?

2009/12/11 (Fri) 23:30 | EDIT | REPLY |   

真木  

それはやっぱり

LEさんは前世、完璧に「男性」ですから!<上昇志向
キライじゃないけど、ん~、広すぎる?高すぎる?
親しくなれない感じかなぁ。<大聖堂
オルガンとかコーアを聴くのはよいですね。
ブラスなぞり、ケンブリッジでもやってるんですか?!
ケンブリッジ、20年前に行ったきり・・・。
今度は東部でも行ってみるかなぁ。
なーんか、クロムウェルの本拠地っぽくてイマイチ、興味が湧かないんですけども。

2009/12/13 (Sun) 01:37 | EDIT | REPLY |   

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