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◆Townend

2017年6月の旅行記より。

さて、我々は朝一で[Hill Top]を。
続いてHowksheadにて[Beatrix Potter Gallery]を見学し、そこから次は
Troutbeckにある[Townend]というプロパティを目指しました。

ものすごくハードな一日の予定です。
実をいうと、この後にもう一つ、見たいプロパティがあるのです!!
なので、正直駆け足気味でした。
1分でも無駄にはできない、とっとと次へ行きたい。

ところが・・・。
ところが~~~っ!!!(;□;)

時ならぬ、マラソン(ジョギング?)大会が湖畔で開催されており、道が
大渋滞!!
次のプロパティへ行くにはWindermere湖北岸のAmblesideというこの町を
抜けなくてはなりません。

抜けた後のルートは細い細い、Narrow roadsが待っているのですが・・・。
ここにも難問が。

大会参加者の駐車スペースが足りず、このNarrow Roadsの入り口にも
駐車する車車車。
狭い道の奥からやってくる車、これからそこへ入ろうとする我々のような車。
にっちもさっちも行かず(退避所にも入れず)、バックもできない無間地獄。

   心臓ばくばく。血圧急上昇。(lll゚ω゚)

Mも固まる。
レンタカーオフィスのお姉さんの、くどいほどの言葉、

     「フルカバーの保険に入らなくて本当にいいのっ?!」

リフレインで脳裏に響く・・・。ああ・・・。
擦りそう・・・。擦ったら・・・。あの時意地を張らずに保険に入っておけば・・・。

あああおおおお、うううう。

嫌な汗をどっとかきながら、なんとかすり抜け、予定よりもずっとずっと時間が
掛かったものの、なんとか到着。
いやだ・・・。
本当に本当にいやだーーーーっ!!(>。<)

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よろよろと車から降りて、どっと疲労した体を引きずりながら屋敷へ。

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眼下に見えるは屋敷に付随する羊毛小屋です。
馬車のまま2階へ乗り入れることができるようにスロープが付いています。

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小雨は止まず。
遠くは靄がかって、これはこれでとても幻想的で美しいです。。。

この[Townend]という屋敷は、400年間、たった一つの家系(The Brownes)が
代々所有して来た田舎家です。
一番古い部分は16世紀終わり、新しい部分は20世紀初頭のもの。

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小さなコテージガーデンもありますが、本日は天気が悪いのでさっと見て終わり。

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母屋に入る手前に、[Dairy/Wash House]があります。

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ひどく原始的な洗濯室です。。。
水道も電気もない時代、家事労働は実に重労働だったでしょう。

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[Kitchen]です。
ここは初期の建物に1623年頃増築されました。

メインの建物より1段下がっています。
これは昔はここで動物を飼っていた可能性があるそうです。
牛とかブタとか。

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今はこのように、19世紀の鉄製のオーブンがインストールされています。

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自在鈎が付いていて、これを伸ばしたり縮ませたりして調理したそうです。

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当時としてはなかなかハイテク(?)なものだったでしょう。
これが入れられる前は、大きなフード付きの暖炉がありました。

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暖炉の煙突天井を下から覗いた図。
肉がぶら下げられているのがわかりますか?
こうして肉の熟成と乾燥、燻製を行ったそうです。

古い時代の暖炉は唯一の暖房器具であり、調理器具であり、家族や
ゲストの過ごす場であり、とにかく家の中心。
しかし、煙突と直だったため、雨や雪が上から降り込んでも来る。
そこで、人々は火の粉や雨雪を避けるために帽子を被ったと言います。。。

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古いレシピを元に再現されたパンやお菓子。

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窓の前に大きな金魚鉢みたいなガラスの器がありますが、これはなんと
照明器具だったそうです。
どう使うかというと、まずはローソクを1本灯します。
これだけではちっとも明るくないので、そのローソクの前に水を並々と入れた
このガラス鉢を置きます。
すると、炎が反映して光量が大きくなるという仕組み。

とにかく夜は真っ暗でしょうからねぇ・・・。
そして、イギリスの冬は暗い時間が半端ありませんから。
こういう生活の知恵を目いっぱい使わないと暮らせなかったのかも。

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ビューターのポット。
ガラスのマグ。
形が可愛い。

さて、動物避けの階段を3段ほど上がって一番古い部分である母屋へ。

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オークの黒々したパネルが重厚さと暗さを表しています。

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あちこちにプリミティブな彫刻が施され、

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オークの大テーブルにはごちそうが並び、

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なんだか、BBCの歴史ドラマのロケでも始まりそうな・・・。

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このまま撮影OKですよね?

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[Library]です。
本は400冊くらいあるそうです。

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17世紀にインストールされた階段を上り、2階へ。

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[The Main Bedroom]。
主寝室です。
この部屋の天井は初期にはなく、屋根組の直下にあったそうです。
そういう事情もあって、古い時代には4 poster bedが使われました。
雪や雨が、屋根のスレートの隙間から落ちて来ても、ベッドに屋根が
付いていれば無事に寝られるというわけです。

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暖炉の前にはこの地方独特の、例のPeg rugが。

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お部屋のスタッフが、この暖炉飾りをよーく見てみて?というので注視。

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おお。
スマイリー?!

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そうそう。
この家のたくさんの古めかしい家具や彫刻には年号が刻まれています。
1626年とか1804年とか。
しかし、実はこれすべてフェイクなんですって。

この家の最後の男性当主、George Brownesは40代で農業を引退した後、
彫刻や家具造りに没頭します。その腕前は玄人はだしだったそう。
(というか、16~18世紀の彫刻って原始的なので素人がマネしやすい)

元から家にあった古い家具にフェイクの年号を彫ったり、自分がイチから
作った家具に古い年号を入れたりとやりたい放題したみたいです。笑

Brownes家は豪農ではあったものの、准貴族であるGentry階級ではなくて
あくまでYeoman(独立自営農民)の一種でした。
従って、社会的階層的にはそんなに高くないので、紋章もありませんし、
肖像画とかお宝的な芸術品などは特にありません。

しかし、誇り高いBrownes家最後の男性として、Georgeは家格をよりよく
見せたかったのかもしれません・・・。
彼には娘が3人、いずれも結婚せず、父親が亡くなった後まで生き延びた
娘はたった一人。
彼女が亡くなると家屋敷は従兄弟の元へ移りますがその彼もすぐに死去。
売りに出され、購入した人もすぐに亡くなり・・・最終的にナショナルトラストの
購入するところとなりました。

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[The Small Bedroom]。

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古いキルトカヴァー。

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パネルで囲まれた小部屋。

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パネルの一角に紋章風の彫刻。
これもGeorgeの彫ったものでしょう。

この部屋の一角に、Georgeの母Lucyの花嫁衣裳がトルソーに掛かって
いますが、その小さいこと細いこと!!
推定145cm、40kgくらいの女性用ドレスなのです。
23歳でLucyはお嫁に来ました。
そして、一人っ子のGeorgeを生む。
思うに、とても度重なる出産には耐えられなかったのでしょう。
(あっ。ご心配なく。Lucyさんは53歳までは生き延びます)

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こちらは召使の翼棟です。
メイドさんの個室。

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ハウスキーパーの部屋。

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・・・その隅に、別のメイドさんのベッド。

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ヒップハングバス。

・・・ここで、Mとどっちの部屋を取るかでもめる。笑
当然二人とも、プライバシーが守られる一人部屋がいい!と。
ハウスキーパーの部屋の隅で寝ていたメイドさんは気の毒すぎる。。。
というか、二人ともどうしてメイド役と決めつけてるのでしょう?苦笑
女主人とか、ハウスキーパーは夢にも思わなかったわー。^^;

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召使用の螺旋階段。

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降りたところに、[Hallan]があります。
Hallanというのは、この地方独特のもので、元々は建物の内と外を
区切るスペースだったそうです。
建物の増改築で、現在はパントリー状態になっていますが。

軽くあっさり見て周れると思ったら、意外とdeepな物件でした。
やれやれ。

さて、お次に行くには閉館時間ぎりぎり。
間に合うか!?
かっ飛ばしていきまっしょい!

| UK_2017 | 19:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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◆The Beatrix Potter Gallery

2017年6月のイギリス旅行記より。

さて、この日はイベント目白押し。
朝一で[Hill Top]を見学した後は、Hawksheadへ。
ここにはBeatrix Potterの夫、William Heelis弁護士の事務所が
ありました。
そこが現在、彼女の原画を展示するギャラリーになっているのです。

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『パイがふたつあったおはなし』の、リビーちゃん。
かわいい!(^^)

・・・と、写真撮っていたら怒られました。
えっ
その場にいた観光客のほとんどが撮っていたのよ。
ダメならダメって、早く言ってよ~!

小さな建物の、そのまた階上の一角に展示スペースはあり、
膨大なコレクションは入れ替えをしながら飾られているそうです。
何が見られるかは行ったとき次第ですね。

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ミュージアムスペースにこんなものが。

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Beatrixが描いた、イースターエッグだそうです。
味があるわ~!さすが。

| UK_2017 | 00:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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◆Hill Top(2)

2017年6月のイギリス旅行記より。

さて、本日のメイン・イベント、ナショナルトラストの[Hill Top]の中へと
入ります。

入場制限があるプロパティなので、20分単位で入場時間が割り振られて
います。
私たちは日本人ツアーの団体客と一緒でした・・・。(--;
ピーター・ラビットなんて読んだこともなさそうなおっちゃんおばちゃんの群れ・・・やかましいし。

前回、結婚直後の姉との訪問時(20年前)は邸内の撮影は一切禁止でした。
ほとんど照明器具のない屋敷なので、その薄暗いことといったら
納戸のごとく。
正直、何を見たのかも覚えてないくらい、暗かった。(^^;

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ところが今回、なんと邸内撮影OKに!!
もちろん、フラッシュなしですが。
そういわれているのに、くだんの団体客がフラッシュ焚きまくりでイラっ。
機械に弱い中高年たちなので、うまく設定できないかもしれませんが
不用意すぎです・・・。

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Beatrix Potterは1902年に『ピーターラビットのおはなし』を出版し、
その出版業者の編集者Norman Warneと恋に落ち、親の反対を押し切り
婚約した1ヶ月後に、婚約者Normanが白血病で死んでしまう悲劇に
見舞われました。

その悲しみを振り払うように、彼女はNormanの妹であり、友人でもあった
Millie Warneに手紙を綴ってます。

   「・・・彼(Norman)は長生きはしなかったけれど、
    有益で幸せな人生に満たされていた。
    私も、来るべき新年には何か新しく始めないと。」


その、「何か新しく始めること」がHill Topを買うことであり、そこを自分好みの
家に変えていくことでした。
彼を失った哀しい思い出のあるロンドンを離れ、自然の中で、喪失の痛みを
癒していくことに他ならなかったのではないでしょうか。。。

もう一つ、想像できるのは、元々Normanとの結婚に不賛成であった彼女の
両親が、傷心の娘を傷付ける言動をしたのかも・・・。
彼らの婚約は、「Normanの兄弟にさえ公言してはならない」という条件で
しぶしぶ認められたものだったからです。

わがままで支配的な独善的な親の元で、経済的に自立していない娘が
苦しむ姿は想像に難くありません。

そんなわけで、かねてからの希望もあり、『ピーター』の印税と叔母の
遺産を用いて、彼女はHowksheadからわずか1マイルの小村に家を
求めます。
それは17世紀に建てられた、典型的な湖水地方の農家でした。
当時も今もそこはworking farm(現役の農場)で、彼女の時代には
農夫John Cannon一家が住んでいました。

そこで、彼らのために建物を増築し、新しく建てた部分にCannon一家が住み、
母屋は改築改修してBeatrixが住むことになります。

こちらが[Entrance Hall]です。

NTの職員によると、ここら辺の田舎では[Firehouse]とか[House Place]と
言い、[Entrance Hall]という呼び名自体がロンドンからやってきた、
中流階級出というBeatrixの正体を暴露している言葉遣いだそうな。

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このストーブ、この椅子・・・。
『ひげのサムエルのおはなし』に出てきますね・・・!!
暖炉の前のラグは"Peg rug"といって、リボンや端切れなどを使って
作る、北部地方の伝統的なものだそうです。

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外が土砂降りで、みんな濡れ鼠。
しばし、暖炉の火の前で乾かします。

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カップボードやサイドボードにはブルー&ホワイトの陶器が。

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この椅子もなんだか見覚えがありますし、この短靴は実際にBeatrixが
履いていたものではないでしょうかね?
いかにもヴィクトリア時代の武骨な、カントリーウーマンが履きそうです。

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このお皿もかわいい。

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この壁紙も、Beatrixが選び、張り替えたものだそうです。
ヴィクトリア時代の柄ですねー。
(実際はエドワード朝ですが)
珍しいのは天井にまで壁紙を張り巡らしていること。
通常は壁のみで、天井は白漆喰のままです。

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玄関ドアから階段にかけて、細いCorridor(廊下)があり、そこに置かれた
サイドボードにはBeatrixお気に入りの物品が飾られています。

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これ。
どこからどう見ても、Made in Japanですよねっ?!
しかも、カエル。
草履を履いた、カエル・・・(謎)。

NTのスタッフに尋ねるも「わからない」とのこと。
たぶん、明治の輸出品の一種だと思うのですが・・・。
やっぱり、Beatrixはカエル好きだったのねぇ。
もしかして、この日本の置物が『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』
に影響を与えてる可能性も否定できませんよねっ?!

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これは、Beatrixの父Rupertの絵を原画に磁器に焼き付けたもの。
お父様も、上手。

さて、廊下の反対側には[Parlour]があります。

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大変小さな部屋で、日本式で言うと8畳くらい??
ここは元々寝室として使わていたものをBeatrixがフォーマルな、
あまり親しくない客をもてなす部屋にしたそうです。
友人や家族は2階の居間で歓待されました。

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基本的には湖水地方の農家なのですが、そこに住んだのがロンドン
育ち、中流階級出身のBeatrixなわけで。
完全に伝統的な農家の暮らしではなく、彼女自身のバックボーンを
垣間見させる部分があります。
こちらの部屋はまさに、ロンドンでの、彼女の暮らしのよすがが出ちゃってます。

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スタッフォドシャーの陶器、グレイハウンドはウサギを口に咥えています。
基本的に彼女は狩猟などには反対ではなかったようですが、otter houndsを
使った狩猟は彼女の地所では禁止していたそうです。

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19世紀にインストールされたというサッシ窓。
これがなかったら、どれほど暗い部屋だったことか!!

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Beatrixはロンドンの親の家や、カントリーハウスに住んだ祖母の遺品、
地元の売り立てで購入したアンティークなどをどんどん仕入れ、自分の
好みの家を作り上げていきます。

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これは日本の漆塗りのチェストです。
珍しい、赤。

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18~19世紀に流行った、シルエットのプロフィール。

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さて、二階へ上がりましょう。
その前に、ここの手前に家事用の小部屋があります。

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夏はいいけど、冬はとても寒そうな家ですね・・・。

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階段を上がったところ。
ここも『ひげのサムエルのおはなし』の一場面で使われています。

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[Sitting Room]。
友人・家族用の居間です。

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美しいスクエアピアノはPotter家ゆかりの品です。

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後に夫となる、William Heelis弁護士はとても音楽好きで、踊りの名手
だったそうです。
もしかしたら、交際時代にここで音楽を楽しんだかもしれませんね。

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2階からは家の真正面に位置する菜園が良く見えます。

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しかし、この狭い家にどうやってヴィクトリア時代の大きな家具
を入れたんでしょうかねぇ・・・。
ばらして?

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[Treasure Room]です。
15~18世紀は、「驚異の小部屋」とかコレクションをガラスケース内に
展示したりするのが流行りました。ここはその亜流。

この部屋は主に、小さなものが好きだったBeatrixのコレクションルームです。

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ちょっと外が曇ると中も真っ暗になるので、光の回復を待って。

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ドールハウスです。

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大変りっぱなジョージアン様式の邸宅。
こちらは『2ひきのわるいねずみのおはなし』の中にも出てきます。

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真ん中のハム、あれは物語のものとまったく同じです!!

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ドールハウスの中を覗いていると、少しいけない気分に・・・。

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覗きをするオヂサンの気持ちになってしまいますね。笑

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この額絵なんて、5cmあるかないかですよ?!

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ドールハウスの屋上はコレクションを展示するスペースになっていて、
赤いスカーフはピーターが首に巻いているアレです。

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こちらはブリキのフィギュアのコレクション。
すぐれたビジネスウーマンでもあったBeatrixは『ピーター』が売れると
玩具業界とのタイアップに励みました。

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ミニチュアのコレクション。

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キッドの手袋、2cmあるかないかです。
もちろん、人形用!

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カーテンの柄も何気に可愛い。

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お次は寝室。
このベッドは地元の古い家具だそうです。

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19世紀の同時代人の例にもれず、Beatrixも針持つ人でした。
アメリカ発祥のキルトは近所に住むアメリカ人女性に習ったそうです。
ベッドの飾り、緑色のダマスクシルクには花の刺繍。

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壁紙はWilliam Morrisの"Daisy"。

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暖炉の炉棚にはスタッフォドシャーの陶器の犬。
鏡の額縁は中国製。

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Beatrixが地元の弁護士、William Heelisと結婚したのは移住後8年後。
1913年のこと。
新婦46歳、新郎42歳の晩婚カップルでしたが、彼らは残りの生涯を幸福に
過ごしました。

結局Beatrixは結婚を機に、Hill TopからCastle Cottageに引っ越します。
この寝室は、結婚後に飾り付けたもので、実際に彼女はここで一晩も
眠っていないそうです。なーんだ☆彡

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さて、最後に20世紀になって建て増しした部分に当たる、[New Room]へ。
20年前、ここは開放されていなかったような・・・?

大きな油絵が4枚飾られていますが、その絵はBeatrixの弟Bertramのもの。
他にも父や母の作品が飾られており、彼女はここを家族の作品展示室に
したみたい。

Beatrixの父Rupertは弁護士資格を持ってはいても、一度も実務に就いた
ことのない、働いたことのない有産階級の人でした。
彼は趣味の絵と写真撮影で日を費やし、母Helenは社交に勤しみました。

弟Bertramはロンドンを嫌い、スコットランドへ渡り、そこで農業をしました。
しかし、彼は深刻なアルコール依存症で、わずか43歳で脳出血で亡くなります。

家守娘のBeatrixはロンドンと湖水を往復して家族の面倒を見、最終的に
母と娘だけが生き残った後は母を湖水地方に呼び寄せ、家を与え、
面倒を見たようです。
心理的に距離のある母娘は、母の93歳での死の日まで分かり合えたとは
思えません。

作家、実業家、環境保護活動家、農家、弁護士の妻、老母の娘。
1人で一手に引き受けていた彼女はどれだけ忙しかったでしょう。
母親の死によって、ホッとしたのはまちがいないところ・・・。

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ライティングデスクには手紙形式で綴られた、ピーターラビットの複製が。

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出版社からのお礼状。
『グロースターの仕たて屋』の原稿が送られた件のようですね。

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この部屋のカップボードの中には花魁を描いた白磁が。
たぶん、これも明治日本の輸出品かな。

2階には他に小部屋があり、Beatrixはそこを暗室にしていたそうです。
父譲りの写真の腕前があったようです。

また、2階には隠し階段があり、Cannon家の人々や会いたくない客などが
やってきた際にはそこを使って逃げ出したのですって。(^^;

Hill Topは、Beatrixの「実物大のドールハウス」でした。
だからこそ、彼女はこの家を間借り人を置かず、自分の集めたものを
そのままに保存するよう、ナショナルトラストに注文を出したのでしょう。

Beatrix Potterという、1人の女性が歩み戦い、生活した足跡と息吹が
この屋敷には残されています。

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| UK_2017 | 00:45 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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◆Hill Top

2017年6月のイギリス旅行記より。

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さて、まずは朝ごはんです。
コンチネンタルですが、なかなか充実しております。
トーストのほかにはカンカンの中にクロワッサンやパンオショコラが
入ってます。
レモンケーキは宿のマダム手製で、甘くなくて美味しい!
と、伝えたら「後でレシピ送ってあげるね」って。
出先でさっそくPDFを受け取りました。
仕事が早いわー。

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これは前夜のスープの写真。
左手には芳名帳があるのですが、ぱらぱらめくって見ていたらこんな
すごいスケッチを描く滞在客が。
憧れるわ、スケッチ旅行!!

万事においてグズグズ、のんびりなMを急かして、本日は朝早くから
強行軍です。
まずは宿のある湖水地方北部より一気に南下して、Windermere湖近くの
[Hill Top]へ行かねばなりません。

湖水地方ナンバー1の人気プロパティと言っても過言ではない、ここには
入場制限があります。
従って、何は無くても朝イチで入場時間の指定された整理券をゲットせねば
ならないのです。
(別に時間に余裕がある観光なら、この限りではありませんが)

残念ながら天気予報が当たり、朝からどしゃぶりの冴えない天気。
1時間のドライブで上がってくれたら・・・との願いむなしく、雨脚は強くなる
一方。

Hill TopのあるNear Sawrey村の駐車場にまずは車をぶち込み、駐車場の隅に
あるチケットオフィスで入場整理券をもらいます。
この日は天気もあいまって、すごく寒かった。
しっかり着込み、傘も万端、いざHill Topへ!!

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てけてけ歩くと、まずはこのPubの前へ出ます。
こちら、Beatrix Potterのイラストにも描かれた当時のままの雰囲気です。
お昼からの営業なので、早朝10時はまだ閉まってます。

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とても小さな村ですが、観光バス、観光客の自家用車、B&B、ホテルなど
ひしめき合ってます。

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村の真ん中に牧草地があり、そこに様々な種類の羊が飼われていました。

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この子が、Beatrix Potterが愛したHardwick種の羊ちゃんです。
顔が白くて、毛はグレーの巻き毛。

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激しい雨に、遠くは靄がかって美しい・・・。

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小さな村の中、ここだけがワサワサしています。
こちらはHill Topのショップです。
この先に小道があり、

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この坂を上ったところが、Hill Top農場の入り口です。

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玄関脇にはピンクの薔薇と紫の藤が這わせてあります。
20年前訪れた時は、薔薇がきれいに咲いていたような・・・。

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とにかく、傘を差さないとずぶ濡れになるほどの雨脚なので、写真も
撮りにくく。。。

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入場時間になるまで、人々は庭や菜園でうろうろして過ごすんですけど、
雨がね・・・。さすがのイギリス人も傘を差すほどの天気でした。

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前に来た際には庭にジマイマの卵があったのですが、土砂降りすぎて
見つからず。

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苺の畝。

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野菜畑。

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アーティチョーク。

さて、そうこうする内に我々の入場時間がやってきましたよ。
さぁ、中へ入りましょう!
日本人ツアー客の団体さんと一緒(中高年)なのがちょっとアレですけど。

| UK_2017 | 00:42 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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◆Castlerigg Stone Circle

2017年6月のイギリス旅行記より。

我々のB&BはKeswickからほど近くにあります。(車で15分くらい)
その中間くらいに、有名なストーン・サークルがあるというので寄って帰る
ことにしました。

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それがここ、[Castlerigg Stone Circle]です。
およそ紀元前3,300~900年頃に造られたとされています。

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わたくしの身長が153cmですから、一番大きい石でも3m弱?
比較的小ぶりな石です。

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ストーン・サークルに羊がいる、というか。
牧草地の真ん中にストーン・サークルがある、といいますか。

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この子、脱げかけてません??
自然に脱げるの?
それとも毛刈りの途中で脱走??(--;

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すっかり冷えた身体を、宿に戻って夕飯で温めます。
でっかいサンドイッチを半分と、スコッチエッグも半分。
MがCO-OPで買ったクノールのポタージュに、宿のマダムが置いておいて
くれたレモンケーキ。

距離はさほどでもないのに、なんだか疲れたのは風と寒さのせいか。
そして、明日は今回のメイン・イベント(?)、[Hill Top]探訪なのに
天気予報は盛大に「雨!!」と・・・。

Mに祈りを捧げられる、晴れ女の私なのでした。(^^;困ったー

| UK_2017 | 19:06 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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■Honister Pass & Buttermere湖

2017年6月のイギリス旅行記より。

午後すぎまで[Acorn Bank]でまったりしてから、湖水地方北部最大の町、
Keswickを目指します。
ここからButtermere湖を目指す峠道、通称[Honister Pass]という風光明媚な
道のドライブです。

リンクを見ていただくとお分かりかと思いますが・・・。
この峠道、ものすごい険しいゴロ石の山の中腹や谷を通る細道でして。
しかも、一通ではありません・・・。
ところどころに設けられた退避所を使いながら、対向車をやり過ごすという
恐ろしい道・・・。
とてもとても、景色を楽しむなんて余裕はNothingでございます。(^^;

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わかりにくいですけど、日本のようにガードレールなんてものはなく。
すべては自己責任。

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小高い山頂に駐車スペースがあったので、ここで一服。

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余裕があれば、滝へ向かうトレッキングコースを歩いてみたりしても
いいかもしれない・・・。(余裕なしでしたが)

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白い顔に黒いくるくる巻き毛の子羊ちゃん。(双子)

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右は母羊、不思議なことに白い・・・。

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この羊たち、かなりの高所におります。
だいたいにおいて、山羊や羊って蹄が2つに分かれている生き物は
岩場や足元の悪いところでも平気なんですよね。
思いがけない崖っぷちにいたりして、見ている方が怖いです。

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そして、意外にも羊の尻尾はながーい!!

風がとても強くて冷たく、我々はこの日、しこたま着込んだ上にダウンを
着ています。
それでも手はかじかみ、鼻は垂れるという・・・。

休憩もそこそこに、再びKeswickへ戻る前にせっかくなのでButtermere湖に
寄ってからKeswickへ戻ることにしました。

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ネッシーならずとも、恐竜でも出て来そうな氷河期の湖です。

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そしてどことなく、わが日本の高原の景色にも似てたりして。(^^;

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正直、この辺りの山は木が生えていないので、日本の大とはまったく
雰囲気が違います。
でも、山のシルエットだけだと近いものを感じる。

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「イングランドには山がない」と言われるほど、イギリスは平坦なお土地柄。
スコットランドにほど近い、ここカンブリア州ですら、一番高い山でも1,000m級。

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それでも、海抜の低い土地ににょきっと直立する山は勇ましく。
この湖水地方がヴィクトリア時代にリゾート地として人気があったのも
むべなるかな、です。

さーて、運転に神経をすり減らしつつKeswick方面へ戻りましょう。
町に辿り着き、なんとかCO-OPでSimカードを購入し、惣菜などを購入。
今夜はB&Bで軽く食べる予定。

| UK_2017 | 00:44 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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◆Acorn Bank(2)

2017年6月のイギリス旅行記より。

[Acorn Bank]の続き。

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川沿いを歩くと、再び屋敷前へ。

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屋敷を背に遠く眺めるはヨークシャー・デール。
羊がドット柄のよう。

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こちらはティールームやトイレのある中庭。

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Walled Gardenの手前には無造作に植えられた薔薇花壇。

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今年は変な気候で、春がすごく早かったそうです。
そう、それは東京よりもずっと早く。
その後、なかなか気温が上がらず、足踏み。

それでも、いつものイギリスより1ヶ月は植物の開花が早く。

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ましてや、湖水地方やイギリス北部なんて、南部よりずっと寒いのに
これほど咲いています。わんだほー。

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ここ、まだWalled Gardenの外側なので、そんなに暖かい場所じゃないのに。

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嬉しい誤算であります。

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さ~、ワクワクしながら、イングランド北部最大のハーブコレクションの
あるというお庭へ参りますか~!

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入ってすぐ右手の温室。

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なんてきれいな葉っぱ!!
花も好きだけど、葉っぱも大好物です。

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ネギとかハーブとか、いろんなものが細長い庭に混植されています。

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Blue False Indigo、ムラサキセンダイハギの一種。

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これは、English Monkshood、そうですそうです。
アガサ・クリスティでもよく出てくる、コテージガーデンには付き物の、
トリカブト!
きれいな花ですが、猛毒です。

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このお庭も、Dorothy Una Ratcliffeさんが手入れしたもの。

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細長いハーブガーデンと、それに並行するようにしてオーチャードが
あり、けっこう見るのに時間がかかりそうです。
私は燃料切れ・・・。
友人Mに泣きついて、ティールームでランチすることに。

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ここで採れた野菜を使ったキッシュと、サンドイッチ。
それぞれ、サラダ付きです。
美味しい~!!
サラダがとにかく、シャキシャキしていて新鮮。
野菜にも力がある感じです。
地産地消がイギリスでも最近のブーム。

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英気を養ったところで、屋敷の裏手の花壇へ。

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ころんとした美しい薔薇。

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ジギタリスにアイリス、そして奥に見える水色の花はヒマラヤン・ポピー
です。

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正直、私はこの花はあまり好きじゃないです・・・。
なんか、不自然な色合いなんですもん。
きれいだけれど・・・。
人工的すぎて。

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庭は2段になっていて、ここは一番高いレベル。

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小さな池があるとないとじゃ大違い。

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手前が牡丹、足元にラムズ・イヤー、奥にはデルフィニウム。

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カンパネラ系にジギタリス。
パレットをひっくり返したかのよう。

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このパンパンに着ぶくれしたわたくし。
ええ、この日は意外と寒かったのです。

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日差しが出てくるといくらか暖か。

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わかりにくいですけど、モンキーツリーの若木が生えてますね。

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これなんだろう?
Chestnut Tree系の花でしょうね・・・。葉っぱがそんな感じだもの。

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こちらはロマンティックな一画。
チャイニーズ・ホワイト・ウィステリアと薔薇。

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ウツギと一緒。

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満開。

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真ん中の池。

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睡蓮はピンク。

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シダと階段と古いオーナメント。
大好物。

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川沿いへ続く道へ出る門の脇にはハニーサックル。
夕方じゃないとあまり香らないのよねー。

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高校時代からあまり変わらない私たち。
きっと、居間から40年後もあまり、変わってないと思われ・・・・・。

| UK_2017 | 19:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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◆Acorn Bank

2017年6月のイギリス旅行記より。

さて、我々はつい昨日、湖水地方北部Keswick近郊のB&Bまで
辿り着きました。

今回、高校時代からの友人Mと私は、[National Trsut]の
年会員(ペア)ではなく、Touring Pass(ペア)の2週間チケットを
オンラインで購入しました。

年々歳々、NTの会費の値上がりは尋常ではなくて、2017年現在
ですと、年会費はペアで108.00GBP(≒16,000円、1人当たり
8,000円)です。
個人の一年会費だと、68.00GBP(≒10,000円)。
しーん。(--;

私が最初に会員になった20数年前、一人30ポンドしなかったよーな?
2倍ですよ、2倍!!

英国政府観光庁のオンラインショップでNTのTouring Pass(2wks)を
買うと、2人で8,607円(時価)ぽっきりで済みます。
日本から年に一度訪れるだけの観光客には、こちらが断然、お得です。
現地在住なら、年会員になった方がお得ですけど。

それで、こちらのパスを購入したのですが、問題はこのチケットの
バリデイトができる施設にまずは行かなくてはいけないということ。
小さなプロパティではやっていないようで、湖水地方だと限られた施設
のみ。

というわけで、月・金曜休みが多い施設の中、金曜に開いていて、
宿からも近くて、バリデイトできる施設・・・というわけで、さほど興味も
なかったのですが、[Acorn Bank]というところへ行きました。

※ところで、このTouring Pass、安いだけあってガイドブック付きではありません。
 ガイドブックは別売で、なんと9.99ポンドもするんですっ!ケチッ


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お屋敷は工事中・・・。
とりあえず、チケットを無事に有効にしてもらって中へ入ります。

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入るとすぐ、エントランスホール。
そこでNT職員から簡単な説明を受けます。
ホールの窓にあったこのクレスト、思わず、「あ、ブラックバード?」と
聞くと、スタッフに「いいえ、あれはジャックドー。この屋敷の元の持主
であるDalston家のクレストです」とのこと。ほー。

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中は正直、ほとんど何もなくて。
公開されている部屋も3つほど。

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階段踊り場のステンドグラスにも、先ほどのジャックドー(黒い鳥)が。
盾の裏側から見て右側(すなわち正面から見て左)が、Dexterと言って、
旦那様のDalston家の紋章。
反対側はSinisterと言い、こちらは奥方の紋章。
妻の紋章は6つの黒輪すなわちLonsdale伯爵家の紋です。

16世紀終わり頃、Christpher DalstonとSir John Lowtherの私生児Mabelの
結婚を記念して作られたものだそうです。
Mabelは持参金をたーっぷり持たされて嫁いできたそうです。

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こちらはもっと複雑な紋章。
盾が8分割されています。

Sir William Dalstonの義父Thomas Bollesと、Baronetess(女准男爵)
Mary Withamの結婚を記念したもの。
(Maryは2回目の結婚なので、彼女の紋章は複雑化しています)

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こちらは上記の方々の娘であるAnne Bollesと、Dalston家のSir Williamの
結婚記念。

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2階はがらんどうなお部屋が2つほど公開されていて、

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一つはセコハンのブックショプになっております。

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先ほどとは別の階段。

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天井はみごとな化粧漆喰。
Joseph Rose Seniorの作と言われています。

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窓はVenetian Window。
(真ん中の窓の上部が丸くなっていて、両脇に長方形の窓が付随する形)

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このステンドグラスはClough家のもの。

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Dorothy Una Ratcliffeさん。
この屋敷の最後の持ち主。
旅行者で作家、そして絵画などのコレクターでもあったそうです。

彼女は1934年に2番目の旦那さまとこの屋敷を購入しました。
(彼女は元々、この屋敷の持ち主であるClough家の出身です)

が、間もなく死別。彼女は3番目の旦那さまと数年間ここに住みましたが、
その後、スコットランドへ移住してしまいます。

1967年に彼女が亡くなると、彼女の絵画やガラス、扇のコレクションは
Leeds市に遺贈されます。
(彼女はリーズ市長を務めた伯父の亡くなった夫人の代わりに市長夫人役を
長く務めたので)

その後40年間、この屋敷は貸し出され、最後の借り手は介護施設でした。
その後、1990年代にナショナルトラストによって庭や水車小屋の再整備が
行われ、一般公開されるようになったそうです。
だから、屋敷の中にはなんにもないわけですねー。

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机の上にあった本の蔵書票。
私もいつか、自分の蔵書票を作りたいと思ってます。
だから、人の蔵書票が気になります。笑

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1945年の冬、とありますね。
戦後だ・・・。
今から72年前。
どんな女の子の本だったんでしょう?

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さて、正直屋敷内は見るものはほとんどありません。
雑木林を通って、19世紀に作られたという水車小屋へ向かうとします。

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木には妖精か小人でも出入りするのか・・・扉や窓が設置されています。
これ、最近どこのナショナルトラストでも見かける。流行り?(^^;

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はい、こちらが水車小屋です。

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敷地内に流れる川から水を引いています。

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けっこうな水量です。

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この水を使って、粉を引くのです。

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大きさは2.5mほどの水車。

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回転速度はけっこう早いです。

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水車の裏側に、挽かれた粉の排出口があります。
ここは現在も粉挽きを行っていて、小麦粉なども売ってるんです。

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この水車小屋の2階にはツバメさんの出入りが。

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ヨーロッパツバメ?
すごい速さです。

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かわいい。

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今度は川沿いを歩いて、屋敷の方へ戻ります。

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野薔薇。

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可憐です。

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細い川なのですが、水量は豊富。

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エルダーフラワーも満開。

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森の中にはまた妖精さんの住宅(?)が。
洗濯物、干してますねー。

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バターカップの黄色、きれい。

長くなったので、次に続きます。

| UK_2017 | 00:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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■Keswick近郊のすてきB&B

さて、2017年6月のイギリス旅行から戻って1ヶ月!!
あっというま!(@@;

記憶が鮮明なうちに、旅行記をつけねば・・・。忘れてまう。笑

まず、今回の旅行は前半・後半に分かれています。

前半6/8~6/18までは、高校時代からの友人Mとの二人旅。
後半は、Mが帰国してから自分が帰国するまでの1週間。
この間は1人でYorkの定宿へ行き、帰国前2日はマンチェスター空港
近郊で過ごしました。

今回の旅行は北部イングランド~ヨークシャー・デールを巡る旅がテーマ。

友人Mは図書館司書をしており、イギリスの児童文学好き。
というわけで、湖水地方をメインテーマにしたんですけど・・・。

湖水地方と一口に言っても広いんです!!

大まかに分けると、北部はKeswickを中心として東のPenrith辺りまで。
中部から南部はWindermereとAmblesideを中心にし、Kendal辺りまで。

我々は今回、FinnAirを利用して、成田発、ヘルシンキ乗り換えで
Manchester空港往復というチケットを押さえました。
マンチェスター空港に着くのが17時。
そこから入国審査、荷物受取、レンタカー借り出し・・・と考えると、
どうしても空港を出発できるのは早くても18時頃。

日が長い時期とはいえ、初めての場所、しかもド田舎でありますから、
暗くなっては宿を見つけるのも難しい。

なので、空港から1時間半以内に辿り着ける湖水地方南部からアプローチする
のが常道かと思いますが、私たちの旅程(木曜到着)だと南部の観光施設の
休みと重なり、都合が悪くて。

仕方なく、空港からは若干遠い(2時間半)のですが湖水地方北部から入る
ことにしました。

ちなみに、今回借りた車はSIXTで、プジョー308(しかも新車!)のAT車です。
貸出のスタッフに、フルカバー保険に入れ入れとしつこく言われるも、
入りませんでした。
だって、これまで一度だってぶつけたことないし。
借り賃トータルの2/3くらい、さらに保険代が掛かるんですよ?!
ありえないでしょ?

友人Mはペーパードライバー(<私の友達、こればっかり・・・)なので、
今回もわたくしが一人で運転します。
ええ、運転はキライじゃありません。笑

ただ、長いフライトの後の長距離運転は正直、さすがの私も疲れました。
歳かな・・・。(--;

事前にしっかり学習してきたので、B&Bのわかりにくい入口もあっさり
見つけました。(ほっ)

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時刻は夜の21時半。
事前に遅くなる旨、連絡していたので、宿のマダムがちゃんと出迎えて
くれました。

わー、すてきなところじゃない?!

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我々が借りたのは元納屋(Barn)の一角で、きれいに改装されていて
丸ごと1軒です♪

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この居間から見える右手が母屋。
天気は荒れています。
でもこの明るさよ・・・。

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1階は居間とキッチンとダイニング。

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朝食はコンチネンタルです。残念ながら。
(でも、却ってこの方が自分たちの好きにできて落ち着きました)

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2階には寝室が2つ。ツインとダブル。
我々はツインだけ借りましたが、家族とか友人同士なら2室あればちょうど
よいですよね~!

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トイレにシャワーは最新式で、お湯の出もトイレの排水も完璧。
寒いからか、夜はちゃんと暖房も入りました。
加えて、ベッドリネンもタオル類もすべて清潔かつきちんとしたものでした。

この日はとにかく疲れたので、このまま就寝。
翌朝、Mが支度をしている間に私は近所を散歩。
(Mはとてものんびりさんで、ぐずっ子なのです ^^;)

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我々のコテージ。右手が母屋の入り口。

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昨夜の不穏な天気は去り、今朝は眩しいくらいの青空。
玄関上部には、

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17DC30 とあります。
つまり、1730年築。
えーと、ほぼ300年前の建物?(@@;

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ノッカーは蹄鉄とお馬さん。
元は馬小屋だったのかも。

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我々のプジョーくん。
クセのあるフランス車にしては、なかなかすてきな車でしたけど、
燃費がとても悪かったわ・・・。

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同じ敷地内にある、隣のB&B。
こちらの方がビジネス度が高そうでした。
断然、我々の方がすてきでした。(断言)

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さて、遠くに見える車道まで少し歩いてみましょう♪

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接着剤を使わない、昔ながらの石塀。

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そのすき間からニョキっと。

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青々とした、美しいコケ的生き物。
さわさわ撫でてうっとり。

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牧草地には羊さん。
春先なので、どの母羊も子羊といっしょ。

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その羊たちが公道へ飛び出さぬよう、車道に面した入口は

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蹄生物には渡れないようになっています。

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田舎道とはいえ(だから?)、みんなハイスピードでガンガン走って
来ますからね。はねられたら一巻の終わりです。

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車道を背にして、来た道を宿に向かって戻ります。
あらー。
また黒い雲が・・・。

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山、ですよねぇ・・・(^^)
たとえせいぜい1,000m級とはいえ、山は山です!
丘じゃない。

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日本の里山とも近い気がする。
私は海より山の方が好きです。
何といっても、日本は山岳地帯ですからね~。
だだっ広くてフラットな地形には退屈しか覚えません・・・。
(だからアメリカとかフランスが苦手なのカモ?)

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散歩を終えて、朝ごはん。
シリアル、フルーツ、ヨーグルト、パン、ジュース、コーヒー紅茶、パン。
いやもう、これでじゅーぶんであります。^▽^

| UK_2017 | 00:42 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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